ロマンティックは台無し
まおです。
一樹さんのでこぴんに対抗して
鼻フックで仕返しをした私。
思いがけない反撃に、最初は、モーレツに驚いていた一樹さん。
こりゃ、叱られるなと覚悟した。
しかし、ツボにハマったらしく、大笑いしていた。
そしてひと言、
『まおさんの、そんな所も好きだよ』
って、一樹さん、こーゆーのOKなんですね?
喜んでもらえて光栄です\(^o^)/
何だか恥ずかしい朝
眠る時は、布団の中で手を繋いでいたはずが、朝起きたら、ベッドの端と端で眠っていた二人。
慣れない状況下で、お互い寝苦しかったのかもしれない(^^;)
私は、一樹さんを起こさないように、そっとベッドから抜け出し、身支度を整えた。
朝刊を取りに行き、ダイニングテーブルの一樹さんの席に置く。
そして冷蔵庫にあるもので、朝食の準備を始めた。
一樹さんが起きてきたのは7時少し前。
『朝から良い匂いがするするね^^』
なんて言われたのが嬉しかった。
デーブルで向かい合って朝食を摂った。
トーストと具沢山野菜スープとコーヒー。
『優しい味のスープ、美味しいよ』
そう言いながら食べてくれたのですが、何だか照れくさくって顔を上げられません。
私は「特別な朝」と意識しすぎていたのかもしれません。
男の人はどうなのでしょう?
普段と変わらない朝なのかな?
この日は月曜日。
一樹さんは、すぐに診察なので、既に仕事モードだったのかもしれません(^^;)
身支度を済ませると『行ってくるね!』と言って、1階の医院へ降りていきました。
奥様ごっこ
一樹さんが居なくなると、途端に静かになりました。
朝食の片づけをしながら、結婚したら、毎朝こんな感じなんだろうなと考えました。
ここからは「奥様ごっこ」の始まりです。
洗濯機を回している間に、スーパーへ。
近くに24時間営業のスーパーや、コンビニがあるので生活するには便利な場所です。
スーパーから戻って来たのは9時過ぎ。
歯科医院の駐車場に、沢山の車が止まっていたので驚きました。
いつも私が一樹さんの自宅を訪ねるのは、休診日か診療の終わる頃。
患者さんの姿が、まばらな時間帯でした。
しかし今日は、待合室にも沢山の患者さんの姿が見えます。
従業員の皆さんが、忙しそうに動いている姿も見えます。
こんなに沢山の患者さんを、どうやってこなしているんだろう。
素人ながらに心配になりました。
お手伝いしなくていいのだろうか?
そう思ったけれど、何も出来ません。
表の入り口付近に舞い込んでいた落ち葉を、5~6枚拾って2階の自宅へ戻りました。
交際を始めた当初から、一樹さんは、医院の仕事を手伝ってもらう必要はないと言います。
『まおさんは自分の仕事に集中して』と。
いつも混雑しているのか、今日が特別なのかは分かりませんが、自分が役立たずに思えてきました。
何も出来ない代わりに、晩御飯のホワイトシチューを作って、クリスマスのお礼の手紙を書いてテーブルに置いてきました。
いつも優しくて、私の仕事にも理解を示してくれる一樹さん。
でも、甘えてばかりじゃいけないな。
そんな大切なことを気付かせてくれた
素敵なクリスマスでした。