イタズラしちゃおう!
まおです。
一樹さんのジャケットのポケットに入っていた「舞ちゃん」の名刺。
恐らくキャバクラかラウンジあたりのお姉ちゃんだろう。
歯科医師会の飲み会で、誘われて行ったに違いない。
そんな名刺1枚で目くじら立てる必要もない。
ただ、スポーツジムでヨガをしている私を見て『上達しないね』と言われたことが悔しくて、ちょっと仕返ししてやろうと思ったのです。
キムチ鍋を作ろう
前回のデートで作れなかったキムチ鍋。
今日こそはと、一樹さんと一緒にキッチンに立って準備を始めた。
一樹さんは一人暮らしが長いからか、調理の手際が良い。
二人で作れば、あっという間に完成だ!
私は、一樹さんが仕上げの煮込みをしている間に、ダイニングテーブルの箸置きを、舞ちゃんの名刺にすり替えた。
名刺の表が見えるように山折にしただけの、簡単な箸置きだ。
一樹さんが、土鍋をダイニングテーブルに運んでくれて、二人ほぼ同時に席に着いた。
『頂きます!』
一樹さんが鍋奉行振りを発揮して、私の取り皿に取り分けたりしてくれたので、なかなか箸置きに気付いてくれない。
私は、ワクワク(●^o^●)しながら、その瞬間を待った。
そして、いよいよ、その時が来た!!
一樹さんは、小さく『うぉ。。。』っと唸った。
私の予想としては『まおさん、子供みたいなイタズラしないでよぉ』で笑って終わると思っていた。
しかし、一樹さんは
大きく動揺していた。
どうしてそんなに動揺するの?
一樹さんは、箸置きに変身した名刺を見て、固まっていた。
一樹さんの動揺振りに、私の方が動揺した。
「どうしたの?大丈夫?」
『違うよ、まおさん。誤解だよ。。。』
誤解とは何だ?
ただの飲み屋のお姉ちゃんの名刺だろ?
違うのか?
えっ?なに?もしかして風俗店!?
まさか、ピザ屋の出前を取ったのか?
前回の恋愛で、女の子を自宅に届けてくれる、便利なピザ屋があるのを知った。
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一気に不安になった私は、スマホに問いかけた。
「〇〇市 舞ちゃんのお店」
具体的な店名を言ったので、一発でお店の広告が表示された。
一樹さんの静止を無視して、広告を開くと・・・
高級ラウンジ VIPルーム有り の表示と同時に、若い女性の下着みたいなドレス写真がでんと表示された。
「こんなお店に行ったの?」
一樹さんの言い訳が、最高に面白かった。
『お店の前まで行ったけど
中には入らなかった』
だって(・_・;)
笑いをこらえきれず、吹き出しちゃいました^^