結婚相手の条件
まおです。
一樹さんと出逢ったばかりの頃の話。
デートのドライブ中に、こう言われた。
『僕たちは7つ違いだけど大丈夫かな?』
「はい。私、年上の男性が良いんです!」
『それは嬉しいな^^理由を聞いても良い?』
「甘えたいんです。同世代じゃ頼りなく感じちゃうんです。」
『男は頼られると嬉しいんだよ。もちろん甘えられるのも。まぁ、甘え方にもよるけどね。』
「どちらかというと・・・ガッツリ甘えたい方で(ё_ё)」
『7つも歳くってますからね。ガッツリ受け止めますよ💪』
それ以降、一樹さんには十分に甘えさせて貰っている。
そして存分に甘えさせてくれる。
私の両親は「一樹君は、まおを甘やかしすぎる」と苦言を呈する事もある。
でも一樹さんはひょうひょうと言ってのける。
『結婚前からの約束ですから・・・』
父も母も意味が分らず、キョトンとしている。
泣いてやきもちを焼く
今日も体調不良で憂鬱な気分だった。
何とか体を動かしていたが、お昼に戻って来た一樹さんにやきもちを焼いて大泣きした。
一樹さんが白木先生のことを褒めたのだ。
『勉強熱心で感心するよ。人柄も良いし文句ないね』
私の作ったお昼御飯の太麺焼きそばを、かき込むように大急ぎで食べながら、一生懸命白木先生を褒めていた。
お昼はコストコの太麺焼きそばが食べたいって言ったのは一樹さんだよ。
初めての太麺焼きそばの感想のひとつも聞きたかった。
でも、最後の最後まで『白木先生は・・・白木先生は・・・』って言い続けていた。
本当にうっとうしい女(自分の事)なんだけど、ここで思わず泣けてきてしまった。
体調悪いのに、頑張って焼きそば作ったのに、私の体調より白木先生?
「一樹さん、私のこと見てない。そんなに白木先生が良いの?」
『はぁ?💢』
裏切らないで
最初こそ不機嫌な態度だった一樹さん。
でも、すぐに謝ってくれた。
『ごめん、ごめん。食事しながら仕事の話ばかりしてしまった。
焼きそば美味しかったよ。モチモチした麺が美味しかった。
また、まおさんに作って欲しいよ。』
甘えて泣いた。
うつ病で出来ないことの多い私。
歯科のことについては、当然だけど素人。
私より若くて美人で優秀な歯科医師の白木先生にやきもちを焼いた。
一樹さんが私の方を向いてない気がした。
一樹さんが白木先生のことを特別に評価していても、それは歯科医師としての話。
一樹さんが白木先生を異性としてみているとは思わない。
それは十分理解している。
でも過去に婚活で、4股なんて裏切りにあっていると、そうそう男性不信は治らない。
一樹さんだけは違う。
一樹さんは、その辺の不誠実な男性とは違う。
一樹さんだけは信じられるし信じている。
でも、心のどこかで不安で仕方が無い。
忌まわしい過去が蘇る。
蘇るというより、常に頭の中にあって離れない。
人に裏切られると言うことは、筆舌に尽くしがたい。
過去の苦しい思いを、吐き出したくなった。