結婚指輪
まおです。
休診日だった、木曜日のお話です。
前日の約束通り、その日は近くの公園へ、紫陽花を見に出掛けました。
出掛ける前に、一樹さんと、ちょっと。。。
ちょっとね。喧嘩しましてw
夫婦喧嘩は犬も食わない・・・ってもうしますが、まさに、そんな内容で。
簡単にお話ししますと、玄関まで降りてきて、ふと一樹さんの薬指に、結婚指輪がないことに気付いたのです。
普段は仕事柄、指輪をしない一樹さんなので、休みの日にする「約束」になっていました。
どんな夫婦にもある、結婚前の可愛らしい「約束」です。
でも、一樹さんたら『取りに行くの面倒くさいから、今日はいいか。。。』って、言ったんです。
私、一瞬にして鬼の形相になったみたいで、それを見た一樹さん、猛ダッシュで取りに行きました。
移動中の車の中で『まおさんって、ちょっと面倒くさいとこある』とか言われて、私も、ちょっと、ちょっとね、キレちゃった訳です。
『あっ、まおさん、激おこ』なんて、若い子言葉を使うもんだから、余計に怒れちゃって。
鼻息荒くしながら、一樹さんに文句を言いました。
紫陽花の花
近くの公園に到着したときも、まだ、喧嘩の途中でしたが、一樹さんが私と手を繋いできたので、それ以上、文句も言えなくなってしまいました(^_^;)
私は、手を繋ぐのが恥ずかしいのです。
でも、一樹さんは、そんなこと全く思わないみたい。
どこかネジが緩んでいる?・・・かもしれませんが、良いことなので^^
出来れば私は腕を組みたいのですが、身長差があるので、腕を組んでも、最終的に手つなぎになってしまうのです。
まぁ、贅沢で幸せな悩みです。
肝心の紫陽花は・・・まだ、少し早かったようです。
やっと開き始めたばかりで、開いている花を探すのが大変でした。
「ちょっと早すぎたねぇ~」
『そうだね。まだ時間もあるから、もう一カ所、行ってみようか?』
そう誘われて、車で20分ほど移動しました。
神様のイタズラ
2つめの公園も、やはりまだ早かったようです。
それでも人の気配もまばらで、のんびり話しながら歩くことが出来ました。
大分、公園の奥に入っていったところで、一樹さんが急に立ち止まりました。
『あっ』という、小さな声と共に。
私は何か分らず「どうしたの?何が『あっ』なの?」と、繰り返しながら、一樹さんの視線の先を見ました。
「はっ・・・」
思わず、小さく叫んでしまいました。
視線の先には、あの伯父様ご夫婦がいらっしゃったのです。
どうして、こんな場所で?
どうして、このタイミングで?
なんて運が悪いんだろう。
出会ってはいけない人と、久し振りに顔を合わせてしまいました。