交際をお断わり


まおです。

なかなか話を切り出せない私に、一樹さんが話を振ってくれました。

わざわざ迎えに来てくれたのに、何も話さないって、さすがに失礼だろうと思って、意を決して話を始めました。
 

なんと説明しようか、ずっと頭の中で考えていたのですが、なかなかまとまらず。

正直、自分の中では交際を続けたいけど、それは自分勝手なんじゃないかと、この時も迷っていました。

そんな緊張の中で、思わぬセリフが出てしまいました。
 

「一樹さんとのお付き合いなんだけど、お断わりゅしゅたい」

『・・・・・・』

「・・・・・・」

『まっ、まおさん、大事なとこ噛んじゃったね(笑)もう一回言っとく?』

「一樹さんとのお付き合いを、お断わりしたいの」

『言いにくいことハッキリ言ったね。それも2回も(^^;)』
 

一樹さんは、とても驚いていた。

そして、そんなに悲しそうな顔をするんだという表情を浮かべていた。
 

でも、言った自分が一番驚いた。

最悪、交際を断られるだろう。

断られる前に、断った方がショックが少ないかもな。

そんな事を考えていたので、思わず、究極のセリフが出てしまったのだと思う(p_-)
 

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別れる理由

『お断わりの理由を聞かせて欲しいな』と、ちょっとテンションが下がった一樹さんが言った。

私は答えられませんでした。

完全に段取りを間違えちゃって、言葉が出てきません。

これ、仕事中にやっちゃったら、始末書並みの失敗だよな。

頭が真っ白になっていました。
 

押し黙っていると、一樹さんが話し出しました。

『もしかしてご両親に反対された?』

「違うよ」

『じゃぁ、僕の事を嫌いになった?』

「・・・・・」

『そうか、嫌われちゃったかー』

「そうじゃないよ!」

『分かった!まおさんのアイスを内緒で食べちゃったからだ!』

「茶化さないでよ!!」

『じゃぁ、分かるようにちゃんと説明してくれるかな?』

一樹さんは、真顔だった。
 

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三つの病気

私は、淡々と話した。
 

病気になった事。

開業医の先生が開口一番「いろいろ悪いのがある」と言ったこと。

「(見えている疾患の)顔つきが悪い」と言われたこと。

3つの病名。

薬の副作用が強くて中止したこと。

手術をすることになりそうなこと。

体外受精や人工授精の話も出たこと。

不妊治療はしたくないこと。

そして悪性の可能性もあること。
 

私は、下を向いて話していたので、一樹さんの表情は分からなかった。

どんな反応をされるのか怖くて、一樹さんの顔を見ることが出来なかった。

一樹さんは「うん」とか「それで」とか、短い相づちを打ちながら聞いていた。
 

私は最後に「一樹さんに迷惑を掛けたくないから、交際をお断りしたいと思う」と告げた。
 

一樹さんが、大きなため息を吐いた。
 

しばらくの沈黙の後、一樹さんはこう言った。

『まおさん、正直に言っていい?』

「うん。言って」

『まおさん、ごめんね・・・』
 

その声のトーンの低さと雰囲気から、一樹さんも交際を断わってくると感じた。

これでお終いだ。

そう思った。
 

でも、一樹さんの口から出て来たのは

予想外の一言でした。

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