お義母様
まおです。
夕方、お義母様がいらっしゃいました。
暫く前に連絡があって
「まおさんの顔を見てお話ししたいの」
そうおっしゃっていて、お話の内容も前もって伝えられていたので、特に緊張はしていませんでした。
直前で具合が悪ければ予定も変更するし、パジャマ姿でも、ソファーで横になったままでも構わないと言われていました。
今日は穏やかな良い天気で、体の調子も良かったので、近くの割烹に予約を入れて、一樹さんと3人で食事をしました。
会食の前に
割烹料理店の個室で、食事の前にお義母様からお話がありました。
「離婚を考えるほど、まおさんを追い詰めてしまって、ごめんなさいね」
座布団を外し、手を付いて頭を下げて下さったお義母様に、腰が抜けるほどビックリしてしまいました。
私が離婚したいと言ったことは、お義母様の耳にも入っていて(一樹さんが話したらしい)、心底心配して下さったそうです。
私も病気で判断能力が無かった時とはいえ、簡単に離婚なんていう言葉を口にしてしまったことを、心からお詫びしました。
お義母様は「まおさんは、とても良いお嫁さんだと思うの。一樹が、まおさんを大切にしているのがすごく伝わってくるの・・・」
そんな嬉しいお話を頂いた後、本題に入りました。
伯父様との、今後のことです。
年末年始、一樹家には様々な行事があります。
民事裁判には勝ちましたし、私は役員です。
私が、逃げも隠れもする理由はありません。
縁は切れた
しかし私は、お義母様にお願いしました。
「公私ともに行われる一樹家の行事に、顔を出すことは遠慮したい。
伯父様に関しては、今後、会って話をする機会は無いだろうけれど、縁は切れたと思っている」
文章にすると強い口調に感じるけれど、実際は、もう少し丁寧な口調で、ゆっくりと伝えました。
ちょっと泣きそうになりましたが、隣で一樹さんが
『まおさんの気持ちを、正直に伝えれば良いんだよ』
そう言ってくれたので、涙をぐっと堪えて続けました。
「役員の仕事も、暫くは完全にお休みを頂きたいです」
「まおさんの、希望通りにしましょう。いえね、最初から、そうしてあげなくちゃいけなかったのに、無理をさせてごめんなさいね」
本当に優しいお義母様です。
感謝としかありません。
その後は、難しい話は抜きで、割烹料理を楽しみました。
食事会後、一樹さんはお義母様を、ご自宅まで車で送っていきました。
片道20分程なので、そろそろ戻ってくるはずです。
お風呂の準備をして待っています。
早く帰って来ないかな?