今夜はうつです
まおです。
診察を終えてから、一樹さんを含め先生方7人と、歯科衛生士のチーフ2人の計9名のスタッフさん達が、打ち合わせをしています。
『皆若くて沢山食べるから、お弁当は大盛りスタミナ弁当にしてあげて!』
そう一樹さんに頼まれていたので、特上ステーキ弁当の他に、ピザとポテトも手配しておきました。
『まおさんも一緒にスタッフルームで食べよう!』
そう誘って貰ったんだけど
「ごめんね。今はスタッフさん達とお話をする元気が無いの」
そう言って断ってしまった。
返事ひとつするのも、愛想笑いをするのも、とても無理なテンションだった。
そんなテンションで、スタッフさん達と気を遣いながら会話なんて・・・とても無理だ。
土曜の夜のスタミナ弁当
私の事を思って、誘ってくれた一樹さんに、悪いことをしてしまった。
そんな自己嫌悪に陥っていると、一樹さんが再び階段を上がってくる足音がした。
リビングのドアの前まで来ると
『ゴメン!まおさん、ドアを開けてぇ~』
何だろうと思って、急いで開けると、私の分のお弁当と、ビザとポテトを取り分けて持ってきてくれたのだ。
『まおさん、ありがとう。スタミナたっぷりでボリュームもあって、皆、大喜びだよ^^
温かいうちに、まおさんも食べるんだよ!
それと、今夜は遅くなるから、先に寝てて良いからね。
それともひとりで寂しければ、毛布持ってスタッフルームにおいで。
皆、まおさんが具合が悪いのを知っているから、遠慮しないで来れば良いよ。
頼むから、リビングでひとりで泣くのは止めてよ(笑)
じゃぁ、もうひと頑張りしてくるね!』
そう言うと一樹さんは、足早に歯科医院に戻っていった。
一樹さんが、1階の歯科医院の扉を閉めた音がしたとたん・・・号泣だ(ToT)
辛くても泣けるけど、優しくされると、もっともっと泣けるんだ。
デザートを届けよう
まだ打ち合わせは続いている。
スタッフルームの冷蔵庫にはお茶とジュースがあったはずだ。
温かい飲み物は、インスタントコーヒーと紅茶があった。
飲み物は沢山揃っているだろうから、フルーツをカットして届けようと思う。
柿とリンゴと葡萄しか無かったけれど、飾り切りでなんとか形になった。
私が顔を出すと、打ち合わせの流れが止まっちゃうかもしれない。
そう思ったけれど、何か出来ることをしたかった。
一樹さんの奥さんで居られるうちに、少しでもお手伝いをしておきたかった。