寂しくなっちゃった


まおです。

土曜日は、一樹さんの仕事が遅くなることが多い。

今夜は、20時過ぎても戻って来なかった。
 

最近、夜になるとテンションが下がることが多い。

一樹さんの帰りを待っているうちに、だんだんと不安な気持ちになってきた。

何が不安?と聞かれると困る。

ただ漠然と不安になるのだ。
 

あまりしてはいけないんだけれど、

たまらなくなって医院に内線した。
 

すぐに一樹さんが出てくれた。

『どした?』

「ちょっとね、寂しくなっちゃった」

『あー、もうちょっと時間が掛かりそうなんだ』

「そうだよね、ごめんね」

『良いよ、医院に下りておいで』
 

そう言ってくれたので、すぐに医院に行った。
 

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残業中?

自宅から医院に入る扉を開けようとして、戸惑った。

医院に人の気配がする。

まだスタッフさんが何人か居るようだった。
 

困ったな、皆、まだ仕事中だったんだ。

ノコノコと入っていくのがためらわれた。
 

どうしようかと悩んでいると、一樹さんが顔を出してくれた。

『早く入っておいで』

「いいの?」

『退屈かもしれないけど、椅子に座ってな』
 

医院には一樹さんの他に、歯科医師さん3人と、歯科衛生士のチーフの千佳さんが居た。

診察室で円陣を組むようにして、打ち合わせをしていたようだ。
 

私は「こんばんは」と挨拶をして、一樹さんの後ろに邪魔にならないように座った。
 

どうやら本院と分院の、スタッフの配置を考えていたようだ。

各自の仕事のレベルや通勤距離や希望を考慮すると、なかなか話し合いはまとまらない。

何より圧倒的に人手不足で、何をどう組み合わせても、解決しない。

一樹さんを始め、皆、頭を抱えていた。
 

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美人の白木先生への期待

そうこうしているうちに、話題は白木先生の話になった。

皆、新しい先生が気になるらしい。

特に勤務して下さっている3人の先生方は、皆揃って独身。

否が応にも期待が高まるらしかった。
 

A先生「白木先生ってどんな感じの方ですか?」

一樹さん『どんな?ん~、礼儀正しくて勉強熱心』

B先生「年齢は?」

一樹さん『28歳だったかな?』

C先生「独身ですか?」

一樹さん『は?何を期待している!?』

A&B&C先生「決まってるじゃないですか!楽しく仕事したいっすよ!」
 

ここで白木先生の履歴書を皆でのぞき始めた。

一樹さんが『個人情報だぞ!』

そう言って、履歴書を隠す。

結局、写真だけ見えるようにして、皆に公開。

すると・・・

A&B&C先生方が色めき立った!!

「すっげー美人!」
 

千佳チーフ「先生方、いい加減にして下さいよ💢」
 

やっぱり男性は美人が好きなんだね。

めちゃくちゃテンション高くなっちゃって、皆、白木先生と同じ院が良いんだって。
 

一樹さんが『お前らなんて、絶対相手にして貰えないわ』って笑ってた。
 

そっか、一樹さんも白木先生のこと、美人だって思ってたんだね(ToT)
 

結局、30分ほど医院に居たけれど、まだ終わりそうになかったので、

『まおさん、先に夕御飯食べて、薬飲んでおいで』

そう言われて、自宅に戻った。
 

22時を過ぎたけれど、一樹さんはまだ戻ってこない。

結局、白木先生は、本院と分院、どちらで勤務して頂くのかな?
 

今夜も、ちょっとヤキモチ焼き中。

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