スマホに着信あり
まおです。
総会後の会食が終わると、
すぐに帰宅しました。
役員のほとんどは一樹家の親族。
気を遣うというか、緊張する。
居心地の良い場所ではないので、
お開きと同時に帰りました。
帰りの車の中で、一樹さんの弟さんから電話があり
「金原社長は伯父寄りの人」
そう聞かされました。
そして自宅に到着して、やれやれと思った時、再びスマホが鳴りました。
見たことのない電話番号。
何の気なしに出てしまいました。
お茶でもどうですか?
電話は、金原社長。
「まおさん、今どちらですか?
これからお茶でもどうですか?」
これから?
お茶?
ビックリしました。
まず、電話が掛かってきたことに驚きました。
実は私、名刺は3種類持っています。
一樹家企業の役員の名刺。
ラジオ局の名刺。
まお株式会社の名刺。
役員の名刺とラジオ局の名刺には
携帯番号は印刷されていません。
しかし、まお株式会社の名刺には、
携帯番号が印刷されています。
先程の名刺交換で、ラジオ局の名刺を出すのはどうかと思ったので、まお株式会社の名刺を出したのです。
「早速、掛けさせて貰ったよ。
どうかな?これから。
30分くらいでいいからさ。」
私の返事を待たずに、金原社長は待ち合わせのカフェを指定してきました。
「会うのが当然」的な誘い方で
ちょっと恐怖を感じる程でした。
一樹さんの弟さんからのアドバイスもあったので、即、お断りしました。
「すみません。もう、自宅に戻って来てしまいましたので・・・」
「じゃぁ、そっちに行きますよ」
「これから別の仕事があるので、申し訳ありません」
「本当?残念だな。じゃぁ、また、掛け直しますよ」
名刺交換
ちょっと怖くなって、夜、一樹さんに報告した。
『まお株式会社の名刺を出す必要ないでしょ?』
「だって欲しいって言われたから出し・・・」
『これからは、持ってないって言いなさい。』
いやいや社会人として、名刺を持ってないって、あり得ないでしょう。
特に私みたいな自営業者は。
確かに、株主総会の席で、まお株式会社の名刺を出す必要はなかったかも知れない。
でもさ、私に司会をさせたのは、私の本業が司会業だからでしょ?
司会させといて、まお株式会社の名刺を出したことを叱られるのって、矛盾してない?
そんな反発したい気持ちもあったけど、一樹さんが、結構怒っていたのでグッと我慢したよ。
その後、一樹さんが弟さんに連絡してくれた。
また電話が掛かってきて、お茶しようと言われたら、ハッキリ断って良いこと。
断りきれなければ、会社の応接室で話をするようにすること。
その時は、弟さんが同席して下さること。
『まおさん、分かった?もう一度言うよ!名刺交換はしちゃダメだ。 次からは、持ってないって言う・・・・・』
一樹さんは頭から湯気を出して怒ってた。
そんなに怒らなくても良いじゃないか(ToT)
ほんと、一樹さんちの厄介ごとに巻き込まれて、さらに役員までやらされて、裁判まで起こされちゃってるのにな~んでそんな怒られなくてはならないんですかね?
揉めるのわかってるのに、顔出すポジションに納められて、一樹さん側に牽制力なさすぎて結局まおさんが矢面に立たされてますよね。
とってもかわいそう・・・