ぐでたま
まおです。
雨の日の木曜日。
スポーツジムから帰ってきて、
二人でソファーで寛いでいた。
体を動かすことが気持ち良くて、
ちょっと頑張りすぎて疲れた。
ソファーにぐで~っとなりながら
スマホで暇つぶし。
隣で本を読んでいる一樹さんを
背もたれにしてボーッと過ごす。
イヤホンを付けてぐでたまの
ショートアニメを楽しんでいたら
『まおさん、それ何?』と。
「サンリオのキャラクターでね、ぐでたまって言うの」
『そう言えば、まおさんキーホルダー持ってたね』
そうなの。
ぐでたまにはまって、収集していた時期もあった。
「ゆる~い感じが良いでしょ!」
『そうだね。なんか・・・まおさんに似てる』
「ありがとう。でも、あんまり褒められた気がしないんだけど」
『褒めてないケド・・・』
あぁ、そうなの(´。`)
ゲス野郎 VS 南さん
ゲス野郎の件は、南さんに全て任せた。
「まおさんは、連絡取り合わない方が良いよ。私に任せて!」
そう言ってくれたからだ。
ゲス野郎との件は、2年前に決着が付いている。
何より今は、守りたいものがある。
そう、一樹さんとの生活を守りたい。
守らなければならない。
南さんの言葉に甘えて、対応をお願いした。
2度とショートメールなど送ってくるなと、伝えて貰うはずだった。
しかし南さん、2年前の事を思い出して、怒りが再爆発したのだろう。
一樹さんの目の前で、LINEが入った。
「まおさん、ゴメン。やらかしちゃった」
ひょえ~~~っ(‥;)
『何をやらかしたのかな?』
「さぁ?何だろうねぇ~💦」
その場で、即返事をした。
また彼氏と喧嘩したの?今度会った時に、ゆっくり聞かせて^^
『今度で良いの?』
「良いの、良いの。今聞くと、長くなるからさ」
そう言って、事なきを得た。
南さんも、私の返信で気付いてくれただろう。
今日は木曜日。
木曜日は休診日。
隣に一樹さんが居る。
とんだ誤算だった
丸一日、一樹さんと一緒だったので、南さんとは話せていない。
恐らく、ゲス野郎とひと悶着あったのだろう。
とにかく明日、連絡を取ってみよう。
何が辛いって、スマホが鳴る度に寿命が縮まる。
もう一樹さんの前で、スマホは触れない。
今、私のスマホは、時限爆弾の起爆装置のようなものだ。
たった一通のショートメールで、世界が吹っ飛ぶかも知れない。
データーが全て消えても良いから、お風呂に沈めようか悩む。
世界が吹っ飛ぶくらいだったら、データーなんか消えても惜しくない。
そして明日は、一樹家企業の株主総会だ。
もちろん私も出席する。
何故か、進行役を仰せつかった。
間違っても、大手上場企業のような株主総会を想像してはいけない。
学級会に毛が生えたようなものだ。
が、されど株主総会。
ゲス野郎の件も株主総会も、どちらも気が重い。