話が広まる
まおです。
昼間、母からスマホ電話が掛かってきました。
「今、近くに一樹さんいらっしゃる?」
「居ないよ。プールで泳いでる」
「あぁ、良かった!」
何だ、それ?
母は、一樹さんに内緒で話をしたかったらしい。
「実はね、お父さんが、ついぽろっと口から出ちゃったらしいの。。。」
「ぽろっと出た?口から?何が?」
母が奥歯に物の挟まったような物言いをするので、入れ歯でも落ちたかと思った。
「えっ?お父さん入れ歯だっけ?」
「はぁ?あんた何馬鹿なこと言ってんの!」
「馬鹿って失礼だね。お母さんこそ、一樹さんに内緒にしてって馬鹿なこと言ってるじゃん!」
と、軽く親子喧嘩になった。
本家に知れた
どうやら父が喋ってしまったらしい。
檀家の集まりで、本家の親戚の男性(Bさん)と顔を合わせ、私の話になった。
そこで父は、私と伯父様のトラブルの件を愚痴ったらしのだ。
本家のBさんは、私が小さい頃、よく遊んでくれた面倒見の良い方だ。
「まおちゃんが、そんな辛い目に遭っているのに黙っていられない!」
そう言って憤慨されたそう。
檀家総代を務めるくらい人望もあり顔も広いBさん。
「敏腕弁護士を探してやるから!」
そう言って下さって。。。
社交辞令かと思ったら、本当に探して連れてきちゃったらしい。
「どうしよう?」と母。
どうしようじゃないよぉ~(-_-)
「気持ちは嬉しいけど、もう弁護士さんにお願いしてるの知ってるでしょ?断ってよ!」
「こっちの弁護士さんにすれば?」
「なに言ってんの!もう、裁判が始まるんだよ。答弁書も提出してあるし、弁護士さん変える理由がない!」
「そうだよねぇ~」
「それに、今の弁護士さんを探してくれたのは一樹さんだよ。その弁護士さんを変えるって、あり得ないでしょ?」
騒ぎが大きくなりそう
結局「お父さんに、よそで余計なこと言わないように釘を刺しといてよ!」そう言って、電話を切った。
父が心配してくれているのも良く分かる。
父もつい、愚痴ってしまったのだろう。
しかしBさんに知られたとなると、恐らく近いうちに、まお家の親戚中に知れ渡るだろう。
もう、次から次へと問題が起こって嫌になる。
イライラしながら母と電話をしていた様子を、どうやら遠くから一樹さんに見られてしまっていたらしい。
プールから上がってきた一樹さんに
『まおさん、誰と話してたの?珍しくヒートアップしてたじゃない』
そう言って笑われてしまった。
「今は、話したくない」そう言うと
『大体分かるから、別に話さなくても良いよ(笑)』だってぇ。
恐らく電話の相手は母だと分かっただろう。
一樹さんは、微笑ましい(?)親子喧嘩と思ったらしい。
そういうことにしておこう。