腕枕


まおです。

二人でベッドに入るとすぐに、

一樹さんが腕枕をしてくれました。
 

もう怒ってないのかな?

そう思ってホッとしたのですが、

いつまでたっても何も話してくれません。
 

手を繋いでベットに入るのは、

仲良ししようの合図だけれど、

そんな気配もありません。
 

やっぱり、まだ怒っているのかな?

そんなことをボーっと考えていました。
 

ふと一樹さんの横顔を見ると

天井を見つめたまま無表情でした。
 

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何を考えているのか?

婚活で出会って交際中も結婚してからも

一樹さんの、そんな表情は

見たことがありませんでした。
 

薄暗い寝室の天井を見つめ、

何を思い、何を考えているのか。
 

思い切って聞いてみました。

「さっきから、何を考えているの?」

『いろいろ・・・』
 

いろいろ・・・か。

なるほど、そりゃあ、いろいろ考えちゃうよね。

返事に困って黙っていると、今度は

『まおさんこそ、何を考えてるの?』

そう聞かれてしまった。
 

何も考えてなかった。

何も考えられなかったと言うのが正しい。
 

でも『本当に何も考えてない?』

そう言われちゃったので、正直に

「一樹さんが何を考えているのか考えていた」

そう答えた。
 

『いろいろだよ。本当にいろいろ。

眠剤は飲んだ方が良いと思う。

だけど、まおさんの気持ちも分かる。

分かるなんて言うと失礼だね。

僕は入院したことも無いから。

無理矢理飲ませようなんて間違ってた。

自分の思い通りにならなくて、

ついイラッとしてしまった。』

「嘘をついた私が悪かったの。ごめんね」

『嘘をついても飲みたくなかったんでしょ?』

「まぁ・・・ね」

『じゃぁ今夜は、まおさんが眠れるまで付き合うよ』
 

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コストコかランチか

『明日の休みは、何処へ行こうか?』

そんな話から始まった。

どうやら、私が話し疲れて眠るまで

とことん付き合おうと決めたらしい。

『スポーツジムに行って、帰りにランチしようか?』

「コストコに行って、ホットドック食べたい!」

『まおさん、ホットドック好きだね^^』
 

そんな他愛もない話を延々とした。

途中、一樹さんの腕がしびれる前に、

腕枕を外して貰った。
 

ふと、腕枕をする側って、

どんな気持ちなんだろうと思い、

「今度は私が腕枕してあげる」

そう言って、一樹さんの頭の下に腕を入れた。
 

だけど・・・

間抜けな感じで二人で大笑い。

すぐに腕枕を外して、一樹さんの肩に寄り添った。
 

小一時間は話していたと思う。

次第に口数が少なくなる一樹さん。

暫くすると、寝息が聞こえてきた。
 

あれっ?

私が眠るまで付き合ってくれるんじゃ?
 

無理もない。

1日中、忙しく仕事をしていたんだもん。
 

私はと言うと、眠るのを諦めて、

一樹さんの寝顔を眺めながら、

1時間ほど考え事をしていた。

でも、気付いたら眠っていた。
 

途中、何度も目覚めてしまって

細切れの睡眠だ。

やっぱり、眠剤は必要なのかな?

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