サプライズでパニック!
まおです。
薄暗いホテルのレストラン。
混雑した店内の窓側の席に、
そこに居るはずのない
茜ちゃんの姿を見つけた。
えっ?どうして?
何で、ここに茜ちゃんがいるの?
ちょっとパニックになった。
茜ちゃんも私に気付き、
小さく手を上げてくれた。
茜ちゃんと同じテーブル座っている男性。
私からは顔が見えない。
でも恐らく吉田さんに違いない。
もしかして!
茜ちゃんとの距離が近づいたとき、
茜ちゃんの左手薬指に指輪を見つけた。
「もしかして」が、確信に変わった。
ティファニーのエンゲージリング
吉田さんと茜ちゃんは、あの時、誕生したカップルだ。
その二人が揃って、今、ここに居る。
手を振って、にこやかに迎えてくれた茜ちゃんに、私は小走りで駆け寄った。
「そうなの?ねぇ、そうなの?」
茜ちゃんは嬉しそうに「うん」と頷いた。
「お、おめでとう!」
「うん」
「おめでとう。。。おめでとう。。。おめでと・・(ToT)」
最近、涙もろくてね。
その場で号泣した。
驚いたのは男性陣だ。
吉田さんに挨拶もせず、茜ちゃんの手を取って号泣する私に、一樹さんは呆然と立ち尽くしていた。
『はっ?何?まおさん、何泣いてるの?はっ?』
私は一樹さんに、茜ちゃんの左手を見せた。
でも一樹さん『えっ?何が?』だって(*_*)
一樹さんは、一度会っただけの茜ちゃんの顔を覚えていなかった。
それは無理もないことだ。
しかし一樹さんも、吉田さんと茜ちゃんの交際は知っていた。
それに薬指の指輪は、ひと目見ればエンゲージリングと分かるデザインだ。
吉田さんが、エンゲージリングをした女性同伴で会いに来た。
何より、私と茜ちゃんの様子を見て、全て察知してくれなくては困るのだ!
なのに一樹さんてば
『全然分からない。何?』だと。
マジか?
プロポーズしました^^
鈍感な一樹さんにイラッとしたとき
「言う前からバレたみたいだね」と
吉田さんが照れくさそうに言った。
「まずは座ってよ」と言われ席に着いた。
フライングで「おめでとう」を言ってしまった私と、いまだに、状況を理解出来ていない一樹さん。
もうグダグダの再会だ( ̄∇ ̄)
一樹さんが、いつ状況を把握したのか分からない。
吉田さんが「プロポーズしてOKの返事を貰った」という趣旨の話をして、やっと事態が飲み込めたようだった。
私と一樹さんの披露宴の2次会で知り合って、交際を始めて5ヶ月で婚約。
トントン拍子というのは、まさにこのことだろう。
一樹さんにも私にも、婚約したことも、茜ちゃんが来ることも内緒にしていた吉田さん。
驚かそうと思ったのだろう。
まんまと策略にはまり、感激して号泣してしまった私。
一方の一樹さんは『吉田、お前、めんどくせー奴だな。最初から言っとけよ!』!と文句を言っていた。
もちろん、それは最上級の祝福の言葉だ。