原告は伯父様
まおです。
昨夜、仕事が終わって帰って来た一樹さん。
私の顔をひと目見た瞬間
『まおさん、どうした?』
そう声を掛けてくれた。
一樹さんに訴状を見せた。
一瞬で、一樹さんの顔色が変わった。
原告に伯父様の名前があったからだ。
一通り訴状に目を通すと、今にも泣き出しそうな私の背中をトントンと叩いて、
『まおさんは、何も心配しなくて良いよ。
こんな一方的な主張が通るはずがない。
大丈夫だから、僕に任せて。
大丈夫、大丈夫、心配しない。
さあ、晩ご飯を食べよう^^
今夜のおかずは何?』
そんな一樹さんの言葉に、少し気持ちが楽になった。
一樹さんの憂い
しかし昨夜は一睡も出来なかった。
恐らく一樹さんも。。。
どうしてこんな目に遭わなくちゃならないのか?
何か悪いことしちゃったのかな?
何処でどう間違ったのだろう?
考えても考えても分からない。
情けないことに、今日は1日中ベットの中。
うつらうつらすると、嫌な夢を見てすぐ目が覚める。
食欲も無く、山田さんがあの手この手で食べさせようとしてくるけれど、期待に応えられない。
一樹さん曰く『分院を開業するという噂を聞きつけ、金銭的な嫌がらせをしてきたのだろう。』と。
どこからそんな話が漏れた?
裁判の準備
明日、早速、弁護士さんに相談に伺うことになっている。
私の前では平静を装っている一樹さんだけど、本心は穏やかではないだろう。
今夜は、実家の弟さんのところに相談に行っている。
訴状の内容が、一樹家企業に関すると思われる内容も入っていたので、どう対応するか話し合っているのだと思う。
ここ最近は、平和に過ごしていた。
体調が良くて、山田さんに手伝って貰いながらだったけど、家事も普通にこなせるようになっていた。
休日は一樹さんとスポーツジムに出かけたり、美味しいモノを食べに行ったり。
マッサージで、一樹さんの疲れた体をほぐしてあげたり。
やっと新婚生活を楽しめるようになったのに。
平和な時間は長くは続かなかった。
また、一騒動あるのかな?
衝撃ですね。
でも一樹さんのおっしゃる通りそんな訴訟まず通らないでしょう。
おじさんの親戚内での立場がますます悪くなるだけなのにアホですね。