迷惑を掛けてばかり
まおです。
お義母様は相当驚かれていた。
それはそうだろう。
リビングから一樹さんが大声で
『母さん!母さん!早く来て!』
そう叫んだのだから。。
「どうしたの!?」と言いながら
大慌てで走ってくる足音が聞こえた。
そこには、一樹さんがお茶を乗せたお盆を片手で持ちながら、反対の腕で私が倒れないように抱えてくれていた。
お義母様は相当驚いたのだろう。
「わっ。。。」と小さく叫ぶ声が聞こえた。
一樹さんはお盆をお義母様に渡して
私をその場にそっと座らせてくれた。
「まおさん、顔色が真っ青よ!救急車を呼ぶ?」と動揺していたお義母様を『大丈夫だよ。貧血だからじっとしてれば良くなる。』と落ち着かせていた。
本題(ドタキャン)には触れない
気分が悪いのはすぐに回復し、その後は、お茶を頂きながら話をした。
私の具合が悪くなったのが、ご親戚のドタキャン騒動が原因だと勘違いされたらしいお義母様。
気を遣って下さったのか、ドタキャンの話は一切出なかった。
しかしそれがとても不自然で、逆に居心地が悪かった。
けれど、自分で話を振る勇気もないし、一樹さんも何も言わない。
結婚式の話や新婚旅行の話など、楽しかった話題で盛り上がった。
一樹さんがジョギングシューズを持って行った事も、もちろん話した^^
お義母様は「一樹らしいわ。」と笑っていた。
そこは「新婚旅行に持っていく物じゃないわね。」と叱って欲しかったが、そうはならなかった(^_^;)
家庭に入れって?
楽しく1時間ほど話をして、そろそろ失礼しようとしたときだった。
「まおさん、体を大事にしてね。」と
声をかけてくれたお義母様に、
『ありがとうございます。ブライダルの仕事も、もう少し休むことにしました。』と返事をしたのがまずかった。。。
「えっ?お仕事辞められたんじゃないの?」と聞かれた。
誰がそんなこと言ったんだよ!
チラッと横目で一樹さんを見ると、聞こえていないようだった。
私が返事に困っていると、お義母様は一気に話し出した。
「まおさんは、家庭に入ってゆっくりすると良いわ。その方が体にも良いわ。一樹が頑張って働くから、まおさんは働く必要はないわ。のんびり過ごしなさい。」だってぇ~(*_*)
「働く必要ない」とまでハッキリ言われてしまって、目を白黒させてしまった私。
ここは反論せずに、大人しく帰宅した方が良さそうだと思った。
そしてご挨拶をして玄関を出ようとしたその時、トドメを刺された。