平穏な日々
まおです。
結婚式の準備や新婚旅行で忙しい毎日でしたが、やっと落ち着いてきました。
病んで入院し退院した後、一樹さんが『結婚式の日を目標に、体調を整えていこう』と言ってくれて、それが実現できました。
体重も1.5キロほど戻って体調も良いです。
伯父様とのトラブルで怪我をした傷も、絆創膏で隠せるくらいに治ってきました。
ただ、傷跡が残ってしまって、一樹さんが美容外科の先生に診て貰おうと言います。
掌の傷が、ちょっと酷い。
放っておけば、次第に傷は目立たなくなるのでしょうが、一樹さんが『なるべく綺麗に治してあげたい』と言うので。
責任を感じているのかなと思います。
新婚旅行のお土産
お昼ご飯の片付けをしていると、インターホンが鳴りました。
宅急便のお兄さんです。
荷物が届く予定はありませんでしたので、何だろうと思いながら応対しました。
玄関先で、宅急便のお兄さんから渡された荷物。
見覚えのある荷物でした。
そうです。
新婚旅行のお土産です。
親戚や友人に宅急便で送ったお土産の一つが、送り返された来たのです。
差出人は、昨日、私を無視した親族の役員の方でした。
あらまぁ、ここまでするか。
一樹さんに黙っているわけにも行かないので、晩ご飯の後に話をしました。
さすがの一樹さんも絶句していました。
「実は昨日ね、会議室で無視されちゃったんだよね。」とサラッと伝えておきました。
二人の間に沈黙が流れました。
一樹さんが何を考えているのかは分かりません。
私は、その場の雰囲気が重過ぎて「お風呂入ってくる。」そう言って逃げ出しました。
お風呂から上がると・・・・・
一樹さんが返品されてきたお菓子を、開封して食べていた。
『美味しいよ。まおさんも食べなよ!』
確かに美味しいよ。
美味しいけど、気持ちは複雑だよ。
私がお風呂に入っている間に、先方に電話をしたのかな?
それとも抗議する気も起こらなかったかな?
わざわざ確認するのも野暮だと思って、何も聞かずにおいた。
いちいち抗議して貰う必要もないし、希望もしない。
この親族の方と、このまま縁が切れたらラッキーとさえ思うよ。
子供じゃないんだから、無視されたって伝えるなら、最後まで自分の気持ちを伝えなさい、と思いました。
何も話し合わないのなら最初から伝えない。
無視されたと言って、それがなに?
何かしてほしいから言ったのに、空気が重くて逃げる?
それではただただ相手を困らせるだけです。
大人なんだから、わかるでしょ?
すみません、でもまおさんってときどき本当に人の気持ちがわからない、察してちゃんになります。
良い年なんだから、もう少し相手のことを思いやれるといいですね。
新年早々嫌な思いをされていますね。
でもねこれが親族というものです、血族の結束は何よりも堅いんです。
だからこそ一族への裏切りと思われた時の報復は、想像を絶するものがあります。
小説でもドラマでも漫画でもよく描かれる事です。
役員を今すぐに止めなさい、そして一族からも二人で出なさい。
社員さんが味方でと甘いことを言ってますが、この人たちだって生活がかかっている以上いざとなったら平気で手のひらを返しますよ。
雇われている者は弱いのです、給料を支払っている一族には逆らえません。
一樹さんに対しても今までのような付き合いをする親族は少なくなるでしょう。
ここまで騒動が大きくなった以上、今現在住んでいるお家が一族のものなら出た方がいい。
一樹さんも歯科医師として男として誰にも頼らず、財産を築くつもりで一から出直す覚悟で離れてみてはどうでしょう。
離れたからと言って親や兄弟と縁が切れるわけではない、時が解決する場合もありますから。