ウェディングドレス
まおです。
話は少し戻って、先週木曜日の映画を見に行った時のエピソードです。
映画館に行くため、大型ショッピングセンターの中を移動していた時、テナントのレンタル衣装屋さんの前を、たまたま通りました。
入口正面には、フリルが沢山あしらわれたウェディングドレスが展示してありました。
私はエスカレーターに乗りながら、じっとその衣装を眺めていました。
職業病です。
あれだけ沢山のフリルがスカート部分にあしらわれていると、足サバキはかなり難しくなります。
一般的に新婦様には、ドレスで歩くときは「スカートの前部分を蹴るように歩いてください」とお願いします。
そうしないと、裾を踏んで転んでしまったり、裾を踏みつけたまま前に進めなくなってしまいます。
そんなドレスをお召しになった新婦様を見て、私達司会者が考えるのはキャンドルサービスの時間進行です。
この時、私は「こんなドレスだったら、介添えさんがよっぽど上手にエスコートしないと、キャンドルサービスは永遠に終わらないな。予備BGMが必要だな。」などど考えていました。
しかし、この時、隣にいた一樹さんは、私がウェディングドレスに憧れている。
ウェディングドレスを着たいと思っていると誤解してしまったようなのです。
挙式とか披露宴とか
映画を観終わって、一樹さんの自宅へ。
大きなソファーに二人で仲良く初々しい距離を保ちながら座ってコーヒーを飲んでいると「まおさんは、挙式とか披露宴とか、ちゃんとしたい派だよね」と。
私は、即否定した。
『結婚式にこだわりはないよ』
『やってもいいし、やらなくてもいい。別にどっちでもいいよ。年間100件以上も司会やってると、結婚式も日常になっちゃってるしね。」
半分は本当の気持ちだけど、半分は嘘だ。
ブライダルの仕事に関わっていれば、多少なりとも「自分の結婚式はこうしたい」という夢を持つ。
でも一樹さんは「再婚」だ。
恐らく2度目の結婚式は抵抗があるのだろう。
そんな気持ちも理解できる。
私は、この話題を終わりにしたかった。
一樹さんを追い込むような雰囲気にはしたくなかった。
だから話題をそらした。
「でもね、新婚旅行は行きたいところがあるんだ^^」
『どこへでも連れて行くよ』
それはプロポーズかなぁ?
ウェディングドレスは諦めよう
ちょっぴり寂しいけど、ウェディングドレスは諦めよう。
一樹さんに我慢してもらってまで、結婚式をしようとは思わない。
一樹さんのせいで結婚式が出来ないのではない。
私がそうしたいのだ。
挙式は神式かチャペルか迷っていたけれど、ウェディングドレスはシンプルなデザインで、ベールは長く、ブーケはカラーのお花と決めていた。
でも、一樹さんと一緒になれるなら、ウェディングドレスなんて着なくてもいいや。