労いの言葉


まおです。

仕事を終えて帰って来た一樹さんは

『まおさん、ありがとう。』

と、労いの言葉を掛けてくれた。
 

一樹さんには、裏口から脱出した件は

話さないでおこうと決めた。
 

私の気持ちも収まっていたし、

疲れているだろう一樹さんに

つまらない話をしたくなかった。
 

晩御飯はキノコの炊き込みご飯。

一樹さんのリクエストだ。

『まおさんの作る炊き込みご飯は

具だくさんで美味しいね^^』

そう褒めてくれた。
 

女性にとって料理を褒められるほど、

嬉しい事はない。
 

スポンサーリンク


お義母様からお礼の電話

一樹さんがお風呂に入っている間に、

お義母様からお礼の電話があった。

「まおさん、今日はありがとう。

帰りは慌ただしくてごめんなさいね。」

お義母様は、一樹さんと話したかったらしい。

でも、電話口に出られないと伝えると

「明日の通夜は20時過ぎに来て。」

そう言って、電話を切った。
 

すぐに、ピンときた。

叔父様が帰った後に来てということだろう。

私と叔父様を鉢合わせさせない為だと思った。
 

一樹さんの仕事が終わってから出掛けるので、

どのみち20時過ぎにはなっただろう。
 

お義母様も気に掛けて下さっている。

有難い反面、申し訳ない気持ちだ。
 

スポンサーリンク


上手くいかない

ところがだ。

翌日のお通夜は、予定通りに行かなかった。
 

一樹さんの仕事が終わって、20時前に家を出た。

お通夜の会場に着く直前、一樹さんのスマホが鳴った。

お義母さまだ。

運転中の一樹さんに代わって、私が電話に出ると

「叔父がまだ居るの。まおさんは来ない方が良い」

そう言われてしまった。
 

もうどうしようもない。

『僕ひとりで行ってくるから、まおさんは車の中で待っていて。』

そう言われて、私は車の中で留守番だ。
 

喪服を着てキチンとして来たのに。

一樹さんの後を追いかけようかとも思った。

でも、そんなことをしたら大事になる。

そして、そんな勇気も度胸も無い。
 

裏口から帰ったことを、何とか自分の中で消化して、自分自身を納得させていた。

しかしここに来て、何かがぷつんと切れてしまった。
 

そして車の中で、ひとりで泣いた。

にほんブログ村 恋愛ブログ 婚活・結婚活動(本人)へ
にほんブログ村

スポンサーリンク