空気を読まない男
まおです。
紅葉狩りに出かけ、手作りのお弁当を食べ終わった頃、一樹さんのスマホが鳴った。
『ん?大地からだ。嫌な予感がする。』
親友からの電話を『嫌な予感』ってあんまりだね(笑)
でも、一樹さんの予感は的中した!
「今晩、泊めてくれ!」
『はっ?新婚夫婦の家に泊めてくれって?嫌だね。断る。』
「邪魔しないから泊めろ!」
『そういう問題じゃない。常識で考えろ。絶対に来るな!』
「まおちゃんに代われ!」
『今、出掛けてる。来ても家に入れないからな!』
こんな感じで、ものの15秒ほどで、一樹さんが一方的に電話を切った。
すると、今度は私のスマホが鳴った。
『まおちゃん、今どこ?』
「出先だよ。」
『今晩、泊りに行っても良い?』
「一樹さんが良いって言えばいいよ。」
『一樹がさ、まおちゃんが良いって言えばOKだって言うんだよ。』
一樹さんは、そんなこと言ってなかったと思うけど(笑)
コストコ晩餐会
で、結局、大地さんは泊まりに来た(^_^メ)
紅葉狩りからの帰り道、コストコに寄って緊急晩餐会の食料を仕入れた。
『大地の分なんか、買ってやらなくていいよ。』
そう言いながら、大地さんの好きなガーリックチャーハンを、一番にカートに入れていた。
他には、シュリンプサラダやサンドイッチ、おつまみなどを買い込んで、大急ぎで帰宅した。
大地さんの目的は、一樹さんの医院に新しく導入した、器具を消毒する器械(良クワカラナイ)を見に来たらしい。
二人で小一時間、歯科医院で真面目な顔で意見交換をしていた。
大地さんも「歯科医師さんだった!」と思い出したよ。
だって、一樹さんと大地さんが二人で居る時は、吉本の芸人さんみたいだからね^^
一樹さんの口から出た言葉
この夜は、珍しくワインではなくビールだった。
「まおちゃんも一緒に飲もうよ!」
そう言われて、私も少々頂いた。
3人でほど良く酔っぱらった頃、大地さんが聞いてきた。
「まおちゃん、新婚生活はどう?」
「どうって、良いよ。楽しいよ^^」
「どんな風に?」
「どんな?大地さんも結婚したら分かるよ^^」
「お~、まおちゃん言うねぇ~。で、一樹、お前はどうなんだ?」
で、ここで一樹さんが爆弾を落とした。
『俺は、後悔してる。』
(T_T)(T_T)(T_T)