様子が違う一樹さん
まおです。
私の八つ当たりも器用にかわす一樹さん。
優しいというか、神対応だ。
いくら私が入院生活が長い病人といっても、普通の男性ならとっくに愛想が尽きてしまうだろう。
私が一樹さんの立場だったら、さっさと別の女性に乗り換えていたと思う。
そのくらい、今の私は気分屋でワガママだ。
病気のせいとか、薬のせいとか、ホルモンバランスのせいとか、色々理由や言い訳はあるけれど・・・。
それでも自分で自分が嫌になる。
そんな私に対し、出会ったころと変わらず、それ以上の思いやりを持って接してくれている一樹さんに、感謝せずには居られない。
でも、この日、一樹さんの様子が少し変だった。
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どうかした?
いつもなら舌好調で、一日の報告をしてくれる一樹さん。
この夜は、何か・・・変?
話が飛ぶというか、上の空というか。
何とも言えない間がある。
「どうかしたの?」
そう訊ねると
『ん~、まおさんに話そうか、迷っていることがある。』
珍しいこと言うね、一樹さん。
もう、そう言われたら
「話して!」って言うしかないよね(笑)
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まさかの結末
『あのね、まおさん・・・』
きたきた、お決まりのパターンだ。
でも、何を聞かされるのか、全く見当も付かない。
ちょっとドキドキした。
しかし一樹さんは、なかなか言いださない。
「ちょっと、早く言ってよぉ~」
そう笑いながら一樹さんの顔を見たら、もの凄く真面目な顔をしていたので、ただ事ではないと感じた。
なに?そんなに難しい話?
『叔父のことなんだけどー』
「うん。」
『辞任した。』
「えっ?」
『役員を辞任して、退社したよ。』
息が止まった。
思考回路も止った。
そして絶句した。
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なんで最悪なんですか??
叔父さんは辞めさせるべきだとずっと思ってましたが、、