会わない方が良いと思った
まおです。
森山から待ち合わせの時間と場所を変更したいと言われ、どうしたらいいのか考えた。
仕事の打ち合わせとは言え、初めて会う男性とJRの駅で待ち合わせ。
「駅のどこで待ち合わせますか?」
そう尋ねると
「南口の送迎レーンで。白のセレナで伺います」
えっ?車で迎えに来るの?
これを聞いて気持ちは決まった。
名前と電話番号しか知らない、それも初めて会う男性の車に乗るのは気が進まない。
二人きりで会うのは避けたい
考えすぎかもしれないけれど、車は密室だ。
知らない男性と二人きりにはなりたくない。
だから断ることにした。
「申し訳ありません。今夜は別の予定がありまして、19時の待ち合わせだと30分程しか時間が取れません。車で打ち合わせ場所に移動している時間が無いので、別の日に変更して頂けませんか?」
そう伝えると、森山は18時ではどうかと言う。
もう17時になろうとしていて、いまだに前の仕事の打ち合わせが終わっていないのに、18時に駅に迎えに来れるのか?
「では、18時に式場で待ち合わせ出来ないでしょうか?」
すると森山と名乗る男性は、駅で待ち合わせたいと譲らない。
式場で待ち合わせたくない理由があるに違いないと思った。
とにかく理由を付けて、その日の打ち合わせはお断りした。
翌日からデートに誘われる
翌日、冷静になって考えた。
仕事の打ち合わせなのに、強硬に断ってしまった。
ちょっと失礼なことをしたかな?
お詫びの電話をした方がいいだろうか?
そう思っているうちに、森山から電話が掛かって来た。
「今夜、空いていますか?
食事だけでもどうですか?
では、ランチはどうですか?」
とても丁寧で紳士的な口調で、嫌な気はしなかった。
だけど仕事の話はどうなった?
ストレートに確認してみた。
「ナレーションの仕事の打ち合わせですよね?」
「勿論です。食事をしながら打ち合せしましょう。」
「お食事のお誘いは嬉しいのですが、仕事の打ち合わせを先にさせて頂きたいです。宜しければ、私が会議室を手配いたしますが、如何でしょうか?」
結局、この時も、打ち合わせの日は決まらず。
そして、この日以降、毎日のように森山から「お誘い」の電話が掛かってくるようになったのです。