一台の車


まおです。

一時退院したものの、不要な外出は禁止。

でも、一樹さんと二人で

録画したテレビ番組を観たり、

音楽を聴いたり、本を読んだり、

楽しくのんびり過ごしていました。
 

そう、楽しく過ごしていたのに・・・
 

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それは突然でした。
 

昼過ぎに、ボーっと外を眺めていると、

医院の駐車場に車が入って来ました。

「一樹さん、誰か来たよ」

患者さんかなと思ったけれど、

お盆休みだと知っているはずだ。
 

車はバックで駐車しようとしている。
 

『ん?誰だろう?』

そう言いながら窓の外を見た一樹さんの

顔色がサッと変わったのが分かった。
 

『まおさんは、ここに居て。

絶対に下りて来ちゃダメだよ』

そう言うと同時に、一樹さんはリビングを飛び出していった。
 

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サッパリ意味が分からなかった。

何?なにを慌てているんだろう?

そう思って、もう一度、駐車場に目を移したところで息が止まった。

車から降りて来たのは叔父様だった。
 

一瞬で、あの時の記憶がよみがえった。

吐気がした。
 

何しに来たんだろう?

不安な気持ちが押し寄せる。
 

一樹さんが、叔父様に駆け寄っていくのが見えた。
 

そして、昨夜の電話を思い出した。

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