僕たち距離を置くの?
まおです。
一時退院が決まって喜んだのも束の間。
一樹さんが言った。
『僕と距離を置きたいんでしょ?』
背筋が凍った。
これってフラれるパターン?
日曜日に、確かに私はそう伝えた。
「暫く会わない方がいいのかな?」
「ちょっと距離を置いた方がいいのかな?」
でも、それは別れようとかじゃない。
一樹さんは毎日のお見舞いを頑張り過ぎて
疲れちゃったんじゃないかな?
私は私で、一樹さんの期待に応えたい。
1日も早く治したいと焦る気持ちが
プレッシャーになってしまった。
だから二人とも少し休憩した方がいいんじゃないかな?
そういう意味だった。
でも、一樹さんは別の意味に取ったのかな?
謝らなくちゃ・・・。
そう思った時、一樹さんが言った。
『まおさん、ごめんね』
ごめんね
一瞬、フラれるのかと思った(ノД`)・゜・。
でも、違った。
『まおさん、ごめんね。
ちょっと最近、厳しく言い過ぎた。
僕がまおさんを追い詰めちゃった。
お盆は、御両親と一緒に過ごすと良いよ。』
穏やかな口調の一樹さん。
でも、お盆休みを一緒に過ごせないのかと思ったら泣けてきた。
「本当に距離を置きたいわけじゃないよ。
本心は一緒に居たいよ。」
『えっ?どっちなの?』
「上手く説明できない・・・」
『困ったねぇ』
本当に上手く説明できないんだよね。
頑張っても治らない。
頑張らなくても治らない。
心も体も疲れちゃって、考えることが出来ない。
最近のブログも、同じようなことをウダウダ書いてる。
ただただ疲れたの一言に尽きる。
「もうね、どうして良いか分からない」
そう言いながら、涙を必死に堪えた。
一時退院の条件
『じゃぁさ、一時退院の間は、
一緒にリフレッシュしよう。
病院から出れば、気持ちも晴れるよ。
病気を治そうって
焦る気持ちは置いておいて
好きなように楽しく過ごそう。』
どんだけ心の広い人なんだ。
やっぱり、一樹さんの言う通りにすれば
間違いないのかなと思えた。
「距離を置いた方がいいのかな?」
なんて言った舌の根も乾かぬ内に
「うん、お盆休みは一緒に過ごす」
そう言って、一樹さんを苦笑いさせた。
しかし一時退院の条件は厳しかった。
基本的に外出は禁止。
自宅で安静にして過ごすこと。
外来を受診すること。
発熱したり変わったことがあれば、
すぐに病院に戻ること。
それでも病院の外で、一樹さんと過ごせるのは嬉しい。
まおさん
一時帰宅。おめでとうございます!
一樹さんに甘えながらゆったりした気分で過ごして下さいね。
時が治療してくれる時もあります。
ゆったりね、ゆったり。
夏を楽しんで!