嬉しそうな顔
まおです。
病室の扉を開けて
『ごめんね、まおさん。来ちゃった。』
そう言いながら入って来た一樹さん。
私は、絶句してしまいました。
驚いている私の目の前に、いきなりケーキの箱を差し出すので、思わず「ありがとー」と言って受け取ってしまった。
いやいや、ありがとうなんて言ってちゃダメだ。
「体を休めて」ってお願いしたのに、何で来ちゃうんだよ(-_-)
私が黙っていると、一樹さんは言い訳を始めた。
『気になっちゃうんだよね。
まおさん、体調はどうかなとか
ご飯ちゃんと食べたかなとか
困ってることないかなとかさ。
そんなこと考えているうちに、
お見舞いに行った方が
早いなと思っちゃうんだよね。
車で15分走れば着いちゃうからさ。
まおさんに怒られるかもと思ったけど
嬉しそうな顔してくれたから良かった』
えっ!私、嬉しそうな顔しちゃった?
う~ん、噓は付けないな(●´ω`●)
でもさ、昨日、あれほど体を休めてって力説しちゃったらさ、私も引けなくて、こう言った。
「だってケーキは嬉しいよ」
血液検査の結果
結局、一樹さんと一緒に、ケーキを頂いた。
『まおさん、食べられるようになってきたね^^』
そう言われたのが嬉しかった。
ケーキを食べ終わると、血液検査の結果を一樹さんに見せた。
食い入るように検査結果を隅々までチェックしていた一樹さん。
標準値から外れている検査項目もあったけれど、担当医の先生からは「心配ない」と言われていた。
でも、あんまり一樹さんが真剣な表情で見入っているもんだから、心配になった。
「何か、気になるところがある?」
『あっ、ごめんごめん。何もないよ^^』
「もう、脅かさないでぇ~」
担当医の先生には、治療方針は両親ではなく、一樹さんに説明してもらうようにお願いしている。
遠方から両親を呼ぶのが大変だということもあるけれど、近く結婚する予定なので、病院も柔軟に対応してくれている。
心配なこと
ただ、ひとつ心配なことがある。
婦人科系の疾患が思わしくない。
ちょいちょいお腹が痛くて。
来週の水曜日に、以前入院していたA病院に診察に行くことになった。
まぁね、鬱っちゃったんで、婦人科のお薬を一時的に中止していた。
それを考えると、仕方のない結果だ。
でも、A病院へ外出のついでに、1泊だけ外泊の許可が出たので嬉しい!
一樹さんが、近くの温泉旅館に宿泊の予約を入れてくれた\(^o^)/
病院ではシャワーだけなので、ゆっくり温泉につかるのが、今からとっても楽しみなのです。