サクランボ


まおです。

父が一樹さんに何て言ったのか?

最後まで分かりませんでした。

何故なら一樹さんが、しらばっくれたから。

何をどう尋ねても、口を割りませんでした。
 

「ねぇ、うちのお父さん、一樹さんに何て言った?」

『何て言ってたかなぁ?それより足りない物ない?』

「ありがと。大丈夫だよ。ねえ、お父さん、何て言った?」

『ティッシュとかタオルとか足りてる?』

「うん、あるよ。それより、お父さんが失礼なこと言った?」

『失礼なことなんて言われないよ』

「じゃぁ、何て言った?」

『何だったかなぁ?そうだ!サクランボも買ってきたよ。食べようか?』

「そんなひどいこと言われたんだ」

『言われてないよ』

「結婚は許さないとか言ったの?」

『だから、言われてないよ』
 

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交際期間10ヶ月

一樹さんと交際してもう10ヶ月。

一樹さんの様子を見れば、何か隠していることは分かる。

父から何か言われたことは明らかだった。
 

「私と結婚するの辞めようとか思った?」

『そんなこと思うわけないでしょ』

「ホント?」

『本当。もうね、余計なこと心配しないで、まおさんは自分の事だけ考えてればいいんだよ』
 

これ以上尋ねても、一樹さんは話さないと思った。

疲れているのにお見舞いに来てくれて、嫌な思いをさせたくないので、この話は終わりにした。
 

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逃したくない結婚のタイミング

もしかしたら、一樹さんの希望する「出会って一年の記念日」の入籍は難しいのかなと思った。

結婚(入籍)したくて婚活したのだから、結婚(入籍)がゴールだ。

だけど今は、それにこだわると駄目になっちゃうのかもしれないと思った。
 

一樹さんは、どう考えているのだろう。

婚活パーティーで初めて会った時『気の合う女性が居たら、なるべく早く結婚したい』と言っていた。

交際中も、ことあるごとに『(結婚式より)先に入籍だけでもしたい』と言ってくれていた。

それは私にとっても、とても嬉しいことだったので、入籍を急ぐ理由を尋ねたことはない。
 

でも、男の人だって、結婚したいタイミングがあるだろう。

入院や父の反対で、そのタイミングがズレないか心配で仕方がない。
 

何より、今の私は、人としても女性としても魅力がないし、全ての事に自信が持てない。

一樹さんのお荷物になるだけで、晩御飯の支度さえしてあげられない。
 

好きな人に、目の前でコンビニ弁当を食べられるのって、結構辛いよ。

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