スマホを出しなさい
まおです。
ファミレスで夕食を取りながら、A法律事務所でのことを一樹さんに報告した。
電話で待ち合わせの約束をしたときから、一樹さんはご機嫌斜めだった。
何でこんなに機嫌が悪いのかな?
一樹さんの顔色を伺いながら報告をした。
すると突然、『まおさんのスマホを出して』と言われた。
一樹さんは録音レコーダーがあることを知らないはず。
なのに何故???
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白状した
「なんで知ってるの?」
『まおさん一人じゃ心配だから、A弁護士に面談の時間を変えてもらえないか連絡したんだ』
「えっ?いつ?」
『今日のお昼休み』
「で、何て言われたの?」
『他の面談の予定が入っているから、時間は変更できないって』
「それで?」
『そしたら、今日は録音を聞かせてもらうだけで、それ以上の話はしないからって』
げっ、A弁護士さん、喋っちゃったんだ(ー_ー)!!
『どーして僕に言わないの!』
「だって・・・」
『だってじゃないでしょ!』
「ご・・・めんなさい」
ファミレス店内でモーレツに叱られた。
ご飯が喉を通らなくなるくらい叱られた。
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音声レコーダーを再生
一樹さんは、今すぐ聞かせてと言ったけれど、とてもファミレスでは聞かせられない。
どうにか説得して、急いで自宅に戻った。
コーヒーを淹れようと思ったら
『コーヒーなんか後にして』
そう言われて、ソファーに座った。
「聞いたら嫌な気持ちになるよ」
そう伝えたけれど『早く聞かせて』と。
私は、A弁護士さんに聞いて頂いた時と同じように、最初に録音日を確認してもらった。
そして再生をタップする。
これを聞いたら、一樹さんが何をするか?
考えたら手が震えた。
静かなリビングに、スマホから流れる叔父様の声が響き渡った。
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