お花見に行こう


まおです。

婚活パーティーで出会って交際を始めた一樹さんと私。

こんなにじっくり話し合ったのは、初めてじゃないかな?

お互いの距離が、ぐっと近づいた気がした。
 

ベッドに入って、明日の予定を考えた。

『明日はどうする?』

「ん~、お花見は?」

『約束してたもんね』

「じゃぁ、お弁当作る!」

私は一樹さんの腕を払いのけベッドを抜け出すと、キッチンでお弁当の下ごしらえを始めた。

時刻は24時を回っていた。

ベッドのお誘いより、お弁当の下ごしらえの方が大事だった。

一樹さんは『え~っ』とか『待ってるから早く戻ってぇ』とかムニャムニャ言っていたけれど、30分後に戻ったら、既に寝息を立てていた(^^;)
 

でもこの夜、一樹さんは、大事なことをひとつ話してくれなかった。

「話してくれなかった」のか「忘れていた」のか定かではない。

もしかしたら、話しにくくて、タイミングを見計らっていたのかもしれない。
 

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おむすび

翌朝は、一樹さんも手伝ってくれてお弁当を作った。

「ご飯を5等分して、おむすびにして」

そうお願いしたら、ラップに包んで器用に結び始めた。

でも、なんだかおむすびが小さい。
 

一樹さんたら、渾身の力を込めて握っていた(ー_ー)!!
 

指摘しようかと思ったけれど、大きな体で小さなおむすびを一生懸命握っている姿が可愛らしくて、しばし見惚れちゃった(^_^)

私の視線に気付いたのか

『ゴメン、三角にならない』

と言うので

「手まり寿司みたいで可愛くていいよ♥」

とフォローした。

そう、固く握られたそれは、おむすびと言うより、手まり寿司だ。

恐らく、お米は潰れちゃったな(^^;)
 

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桜の木の下で

車で20分程走った公園で、お弁当を広げた。

桜は・・・葉桜🌸

でも、風に舞い散るさまがとても美しく、一樹さんと時間を忘れて眺めた。

水筒のコップの中にも花びらが落ちた。

私の髪に迷い込んだ花びらを、一樹さんが一生懸命取ってくれる。

幸せだなと思った。

このまま時間が止まっても良いなと思った。
 

でも、次の瞬間、一樹さんがこう言った。

『あのね、まおさん。。。』
 

一樹さんの話を聞いて、桜の木の下で大泣きした。

「長男だけど末席に座ることになる」

その意味が、はっきりと分かった。

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