花嫁衣裳
まおです。
大好きな人から
『君の花嫁姿を見たい』
そう言われたら、
大概の女子は泣けるほど嬉しいだろう。
しかし、今の私は微妙だ。
嬉しくないワケではないが
素直に喜べない。
ふと疑問に思った。
何の為にウェディングドレスを着るのだろう?
今日、ここに書くのは、一般論ではありません。
あくまで私の場合のお話です。
花嫁衣装は着ないつもりで居た
「運命の人と出会って結婚したい!」
そんな純粋な気持ちで始めた婚活。
でも、知らず知らずのうちに、
条件でお相手を選ぶようになった。
一樹さんは再婚。
正直、お相手の条件を「再婚可」に変えたばかりで、気持ちが乗らなくて会わずにお断わりした。
でも、婚活パーティーでお会いして交際が始まった。
「再婚」を補って余りある素敵な男性だった。
一樹さんから「結婚式はしない」とか言われたことはない。
ただ、私の中で一樹さんの気持ちを忖度した。
好きな人と一緒になることが婚活の目的。
結婚式をするために結婚するわけじゃない。
花嫁衣装を着るために結婚するわけじゃない。
ましてやウェディングドレスで写真を撮るために結婚するわけじゃない。
ただ「けじめ」として籍を入れたい。
頭が固いと言われればそれまでだけど、戸籍上でキチンと夫婦になりたい。
事実婚を否定する意味ではなくて、あくまでも私の考え方。
本音
私は、結婚式の司会の仕事をさせて頂くことが多い。
毎週末、花嫁衣装をまとった新婦様を横目で見ながら「いつか自分も」と思っていた。
そんな自分を「花嫁衣装は着なくても良い」そう納得させるまでに、沢山の葛藤があった。
結婚が決まれば、当たり前のように結婚式を挙げて、ブライダル写真を撮るだろうと思っていたから。
そりゃ、本音を言えば着たかったさ!
でも、一樹さんに我慢してもらってまで、結婚式をしたり、花嫁衣装を着たりしようとは思わなかった。
しかし、ここに来て『まおさんの花嫁姿が見たい!』と言われた。
こともあろうに、前の奥様とのウェディングアルバムが、切り刻まれていると知った直後にだ。
残念ながら、今、自分が花嫁衣装を着る価値(意味)を見つけられない。