まおです。
一樹さんは、まだ、1階の歯科医院でお仕事中。
やっぱり月末は忙しいみたい。
20時前に、一度戻って来てくれて、お風呂に入って夕食を済ませた。
『まおさん、来てくれてありがとう』
『晩ご飯も準備してくれてありがとう』
当たり前のことに、いちいちお礼を言ってくれる^^
『まおさん、先に休んでいて』
そう言ってくれる優しい一樹さん。
でも、夜遅くまで頑張ってお仕事をしている一樹さんを一人残して、ベッドに入るわけにはいかない。
何か、出来ることはないかな?
ちょっと冷えてきたから、温かい飲み物でも届けよう!
そう思って、準備していると、ブランデーが目に入った。
ティーロワイヤルって言うの?
紅茶にブランデーを入れて飲むと聞いた事があった。
ググると、火を付けてブランデーのアルコールを飛ばせと書いてあった。
砂糖にブランデーをしみこませ、おっかなびっくり火を付けた。
ちゃんとアルコールは飛んだのか?
ブランデーの量もかなり適当。
自分でも飲んだ事の無い飲み物を作っているので、どんな味が正解か分からない。
でも、ブランデーのほど良い香りが、紅茶とマッチしているような気がした。
LINEで一樹さんに連絡をした。
「温かいお飲み物をお届けします」
1階に下りて行くと、一樹さんが自宅と医院の間の扉を開けて待っていてくれた。
「紅茶を入れたの」
『嬉しいな^^』
そう言って、仕事の手を休め、ティーカップを手に取った一樹さん。
何も伝えてないのに『もしかしてブランデーが入ってる?』と。
「見よう見まねで作ってみたの」
『良い香りだね、体も温まる^^』
「冷えてきたから、気を付けて」
『・・・・・』
「ん?どうかしたの?」
『こんなことされると・・・』
「えっ?」
『早く結婚したくなっちゃう』
「(#^.^#)」
紅茶1杯で、こんなに喜んでもらえるとは思わなかった。
やっぱりお仕事大変だったんだね。
男性が結婚したいと思うのは、こういうタイミングなのかな。
女性とは、少し違うのかもしれない。
そろそろ、一樹さん、戻って来るかな?
「お疲れ様」って笑顔で出迎えてあげたい。