お布団の中でも優しい
まおです。
『それより、まおさんのお布団に行ってもいい?』と聞かれ、意地悪して「何で?」と返した私。
一樹さんは『何でって、その答えを見つけるために行くんだ』と言いながら、スルッと私の隣に入り込んできた。
クリスマスイブの夜は、トナカイがどうの、オオカミがどうのと混迷を極めたが、この夜は、すぐに『答え』とやらが見つかったらしい^^
いつも優しい一樹さん。
もちろん、お布団の中でも優しい(´艸`*)
どうやら私の「許可♥」がないと、先に進んではいけないと思っているみたい^^
でも、都度『いいかな?』と聞かれるのは、ちょっぴり恥ずかしい。
もう少し強引でもいいのにね(#^.^#)
いつが良いかな?
お布団の中で、お互いの温もりを感じながら寄り添っていると、一樹さんが『あのね、まおさん・・・』と言う。
一樹さんお決まりの、重要な話題の、話し始めの台詞だ。
「なぁに?」
『まおさんのご両親のご都合って分かるかな?』
そうか、露天風呂につかりながら、話が途中になっちゃったんだった。
一樹さんが、本気で話を進めたいと思っている気持ちが伝わって来た。
その気持ちは、本当に嬉しかった。
でも、何だか急に結婚の話を進め始めようとしている気がする。
どうしてそんなに急ぐのかな?
当初は、私の手術が終わって、落ち着いてからの予定だったのに。
ご実家のお母様から、何か言われたのかな?
それとも、二人の関係が深くなって、男としての責任感からなのかな?
ただ純粋に、一緒に居たいと思ってくれているのかな?
婚活サイトに登録して本気で婚活をして、心から好きだと思える人に出会えて、プロポーズされる。
恐らく、人生に置いて、こんなに幸せな時間はないだろう。
本来なら、素直に喜び、毎日がHappyなんだろう。
でも、病気のことを考えると、単純に喜んでばかりも居られない。
一樹さんが、私で良いって言ってくれたんだから「自信を持とう」と思う日もあれば、「この状態で結婚してもいいのだろうか?」と落ち込む日もある。
どうしてこのタイミングで、病気になったのかと嘆いても始まらない。
考えてもどうしようも無いのだから、このまま流れに身を任そうと思う。
結局、「旅行から帰ったら、父と母に予定を聞いて、一樹さんに連絡するね」と言って、その夜は眠った。
それから2週間が過ぎたが、まだ、両親には予定を聞いていない。
一樹さんも、何も言わない。
自分でも、どうすればいいのか分からない。