出会い
まおです。
入院友達だった華さんのこと。
個人が特定されないように書きます。
華さんと初めて会ったのは
私がA病院に入院した日の夜。
テレビカードの自動販売機を探し、
デイルームをウロウロ。
看護師さんから、ここにあると聞いたのに
どこを探してもない。。。困ったな。
そこに飲み物を買いに来たのが、
ピンクのパジャマを着た華さんだった。
点滴スタンドを器用にころがし、
慣れた様子でMコーヒーを買っていた。
同世代の女性
点滴スタンドのさばき方と言い、
迷わず飲み物を購入したことと言い、
入院生活の長い人だろうと思った。
あの人なら、テレビカードの自販機が
どこにあるか知っているだろう。
そう思って見ていたら目が合ってしまった。
「あっ、あの、すみません。
テレビカードの自販機って・・・」
「それなら、入り口ですよ」
デイルームは出入り口が2カ所ある。
どっちだ?
迷っていると案内してくれた。
「ありがとうございます」
「どういたしまして^^」
感じの良い、可愛らしい感じの女性。
恐らく、同い歳くらいではないかと思った。
病室
再び、その女性にあったのは、翌日。
いや、翌々日だったかな?
今となっては記憶が曖昧だ。
お昼過ぎにデイルームに飲み物を買いに行った。
自動販売機の前で、お茶にしようか?
それとも高カロリーの飲み物にしようか?
散々悩んでしまった。
紅茶を買って振り返ると・・・
その女性が立っていた。
「あっ、お待たせしてすみません」
「いいえ」
「先日は、ありがとうございました」
「いいえ、あのくらい^^」
そんな会話をしながら、
女性はまた迷わずMコーヒーを買った。
「コーヒーがお好きなんですね^^」
何気なく尋ねた私に、
その女性は驚くべき告白をした。
「抗がん剤の副作用でね、
味覚が馬鹿になっちゃったの。
砂糖とミルクがたっぷり入っていると
辛うじて味が分かるの^^」
抗がん剤?!