まおです。

相手をなじって罵倒して、自分の胸の内を全てぶちまけられたら楽だったかな?

どうしてあんなに良い子になってしまったのか、自分でもよく分からない。

ただ、身重の明日香さんに、辛い言葉を浴びせても何も始まらないし、体に障ってもいけないと思った。

冷静に考えれば、明日香さんが一番辛い思いをしているのかもしれない。

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明日香さんから再び着信


こちらから先制攻撃を掛けて、ゲス野郎に電話を掛けてやれ!

二人の間に波風を立ててやれ!

そんな悪魔のささやきがあっても、実行に移す度胸は無く、時間だけが過ぎて行った。

いつ鳴るかとスマホを片手にドキドキして待っていると、20時過ぎに電話が鳴った。

明日香さんからの着信だ。

出ようか?出まいか?

無視してやろうかと思った。

何度も何度も掛けさせて、ヤキモキさせてやれとも思った。

でも、そんなことをしているうちは、この件は終わらない。

意を決して、電話に出た。
 

昼間掛かって来た時と同じく、丁寧な物言いだった。

『何度もお電話してすみません。日野です。』

私は「はい」と返事をする以外、何も言わず、明日香さんの話を聞いていた。

『夫のスマホにまおさんの登録があり、もしかしてまだ親しくされているのではないかと心配になり、失礼を承知で電話をしてしまいました。もし、もし、現在も夫と会われているのなら、もう会わないで頂けませんか?』

とても丁寧な言葉遣いだが、とんでもなく失礼な事を言っていると、明日香さんは分かっているのだろうか?

明日香さん「も」、常識を超えた行動に出ている。

「も」と書いたのは、私も、南さんも、尾行したりと常識を超えていた。

明日香さんも、同じだと思うと、少しばかり同情もした。

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はっきりと伝えなければ

『もう夫と会わないで欲しい』などと言われて、正直、馬鹿にするなと思ってしまった。

あんなゲス野郎のことを、私がまだ好きで、付きまとっているとでも思われたのだろうか?

冗談じゃない!

明日香さんに、何から言い返していいか分からなかったので、思いつくままに話をした。

「私の電話番号は個人情報なんですけどね。明日香さん、貴方にお伝えした記憶はありません。」

「ご主人のスマホを盗み見るなんて、私の感覚では良い趣味とは思えませんが、ご夫婦の間で了承済みでしたら、私がとやかく言う問題ではありません。」

「しかし、不審に思う番号が登録されていたからと、その番号に電話をして、いきなり『もう会わないで』などど言うのは失礼ではないですか?」
 

ここまで話すと、明日香さんが『南さんから、まおさんのお名前を聞いて知っていたので、思わず掛けてしまいました』と言い訳をした。
 

私は、一気に反論した。

「明日香さんのおっしゃることは、間違っていると思います。」

「事実を確認したいのなら、ご主人に直接尋ねれば済むことなのではないですか?」

「それが出来ない夫婦関係など、既に破綻しているのではないですか?

ああ、スッキリした。

「夫婦関係が破綻しているどころか、二人の間にそもそも信頼関係なんてないだろうが!」と、トドメを刺したいところだったが辞めた。
 

明日香さんは、言葉に詰まって泣いているようだった。

ちょっと言い過ぎたかもしれない。

相手が妊婦さんである以上、同じ女性として、これ以上は言わないでおこうと思った。

私は、もう日野さんには会っていないし、今後、関わるつもりもないと伝えた。

そして今は二人のことを祝福する気持ちにはなれないが、恨む気持ちも無い。

明日香さんが、私に電話を掛けてきたことは非常に不愉快だけど、その気持ちも分からなくないので、二度と掛けてこないと約束してくれるなら、今回のことは忘れると伝えた。

最後に「お体を大切に」と言うと、明日香さんは「ありがとうございます。申し訳ありませんでした。」と言って電話を切った。
 

確かに「お体を大切に」という気持ちはあったが、心の中でお気の毒にと思った。

あんなゲス野郎との結婚生活は、苦労することが目に見えている。
 

しかし産まれてくる子供さんに罪はない。

私にできるのは、ここまで。

後は、神のみぞ知るだ。

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