まおです。

思いもかけないことが起こった。

ゲス野郎の車の助手席から降りてきた女性は、間違いなく榊原と名乗ったあの女性だと、南さんは言うのだ。

   彼の4人目の女性を尾行する

   再び修羅場へ ~最悪の結末~

てっきり別れたと思っていた。

自分が交際している男性が、婚活ネットで出会った複数の女性とも付き合っていると知らされても、平気なのだろうか?

ここである可能性が頭をよぎった。

スポンサーリンク


榊原さんは、婚約者の山崎明日香か?

もしかしたら、榊原と名乗ったあの女性こそが、ゲス野郎の婚約者の山崎明日香さんなのではないか?

南さんも、私と同じ意見だった。

   彼が結婚します。

とにかく適当な所へ車を停めると、南さんは、車から飛び降りて女性を追いかけて行った。

私は、バックミラーで彼の車を探しながら、ゲス野郎が南さんの姿に気が付きませんようにと祈った。
 

私は、車をUターンさせ、駅前のコインパーキングに入った。

南さんは、あの女性に追いついただろうか?

心配になって辺りを見回すと、駅手前の自販機の並んでいる辺りで、南さんと女性が話している姿が目に入った。

私も、あの場所へ飛んでいきたい・・・そんな気持ちだった。

でも、既にゲス野郎と示談書を交わしている。

ここで表だって何かをすることは、ためらわれた。

もう、南さんに任せるしかない。

そう思って見守っていると、女性が南さんの手を叩き、南さんの手から何かが落ちるのが見えた。

その直後、女性は走って駅の構内へ消えてしまった。

南さんは、その場に立ち尽くしていた。

恐らく、南さんと女性が話していたのは3分か?5分か?

そのくらい短い時間だったと思う。

私は、南さんに電話をし、車に戻るように伝えた。

南さんは、足元に落ちた何かを拾って、ゆっくりとこちらに向かって歩き出した。

先に入籍を済ませる意味

呆然とした状態で車に戻って来た南さん。

榊原と名乗った女性は、予想通り、ゲス野郎の婚約者の山崎明日香さんだった。

南さんが声を掛けると、明日香さんは大して驚きもせず「また貴女ですか」と言ったそうだ。

そして続けて「彼(ゲス野郎)から、南さんという女性が言うことは、全てデタラメだから信じてはいけないと言われている」また「話などしてはいけないと言われている」と言って立ち去ろうとしたそうだ。

そこで南さんが、ボイスレコーダーを取り出して、ゲス野郎が私にあてた謝罪文を読んでいる声を聞かせ始めたら、手を叩かれ、ボイスレコーダーが地面に落ちてしまったらしい。
 

明日香さんは、近々入籍をする予定であること、南さんの話は一切信じないことを告げたそうだ。

挙式披露宴の前に入籍をする意味を考えた。

恐らく子供が出来たのであろう。

スポンサーリンク


私達の夏は終わった


車の中で、私と南さんは、しばし沈黙してしまった。

虚しさと、切なさと、やりきれなさと、怒りと、悲しみと・・・。

いろんな感情が入り交じって、なんと表現していいか分からない。

私達は、勝ったのか?負けたのか?

そもそも勝ち負けなんて無かったのかもしれない。

ただはっきり言えるのは、南さんと私が、彼の婚約者の立場でなくて良かったということだろう。
 

私達は、レンタカーで近くの公園へ行った。

そして沈む夕日がキラキラと輝く池に、ゲス野郎の部屋の合鍵を投げ込んだ。
 

私達の夏は終わった。

ひまわりの花言葉は、確か『あこがれ・熱愛・あなたを見つめる・情熱・輝き』

2017年の夏は、人生の中から消してしまおうと思う。

にほんブログ村 恋愛ブログ 婚活・結婚活動(本人)へ
にほんブログ村

スポンサーリンク