まおです。

時々、ニュースで「投資詐欺」が話題になります。

未公開株とか、元本保証のあるファンドとか。

当然、騙す方が悪いけど、騙される方も悪いと思って聞いていました。

恋愛に関してもそうなのかな?

第三者から見れば、騙す男はもちろん悪いけど、騙される女も間抜けだってね。

投資も恋愛も「自己責任」か・・・。

謝罪しない彼


修羅場から一夜明け、早朝6時にホテルの部屋に集まった私達。

彼はソファーに腰かけうつむいたまま。

咲さんは、窓辺に腰を掛け無表情のまま外をずっと眺めている。

南さんは部屋の入口付近に立ち、彼の近くに寄って来ない。

一番年上の私が、彼の正面に立ち話を切り出す。
 

私「これだけのことをしておいて、何か言うことはないの?」

彼『うん』

私「申し訳ない事をしたと思ってるの?」

彼『うん』

私「ちゃんと謝って!」

彼『うん』

私「それで謝ってるつもり?」

彼『うん』
 

元々無口で余分なことは言わない男だったが、今この状況は「無口」で許されるはずがない。

『うん』としか言わない彼に頭に来た私は、バスルームでコップに水を汲み、彼の顔にぶっかけてやった。

彼は物凄く不満そうな顔をしながら、ドレッサーのティッシュで体をふき、再び椅子に座った。しかしその全ての行いが、母親に叱られふてくされる子供のような態度で、反省の色など全く見られない。
 

見かねた南さんが、一人ずつ話をしようと提案した。

咲さんは、昨夜、話をしたのでもう話すことは無いと言う。恐らく昨夜、私達が解散した後、電話で彼と話をしたのであろう。

そこで私と南さんが、ホテルの部屋を借り、順番に彼と話をすることにした。

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このままで済むと思わないで

まず、私が彼と話をした。

しかし彼は相変わらず『うん』しか言わない。人を馬鹿にするのもいい加減にしてほしい。

どうしてこんな男を好きになったのか?自分がとても情けなかった。

もう関わりたくないと思ったが、だんまりを決め込んで逃げ切ろうとする彼が許せなかったので、全てぶちまけた。

「しばらく前からおかしいと思って探偵事務所に頼んで調べてもらったわ。貴方が話さなくても全て知っているのよ。このままで済むと思わないでね。出るとこ出るわよ!」

捨て台詞を残して去ろうとしたら、明らかに慌てた彼が『分かった。少し時間が欲しい。』と言ってきた。

私は彼に2週間の猶予を与えた。彼がどう出てくるか分からないが、とにかくこのままでは終わらせない。
 

次に南さんが、部屋に入って行った。30分近く経ってやっと部屋から出てきた彼女は浮かない顔だった。

何も解決しなかったと、南さんは言った。

南さんが望んだ「解決」とは何なのか私には分からなかった。だって、既に「解決」しようのない状況だったから。

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医師と看護師


朝7時を過ぎ、彼は病院へ出勤して行った。

咲さんは、タクシーで駅まで向い、今日中に北海道に帰ると言っていた。

咲さんの姿を最後に見たのは、チェックアウトすると言ってフロントに向かった後ろ姿だった。

とても寂しそうな後ろ姿に、胸が痛んだ。
 

私と南さんは、ファミレスに行ってちょっと休憩しようという事になり、レンタカーで移動した。

私は咲さんと全く話をしなかったのだが、南さんは、私が彼と話をしている間、廊下で咲さんと話をしたらしい。

南さん経由で聞いた、咲さんの話はこうだ。
 

咲さんは看護師さん。

彼とは既に7年以上交際していて、事あるごとに結婚の話も出ていたが、なかなかタイミングが合わなかったとか。

しかし今回のことで、別れる決心がついたと言っていたそうだ。

詳しいことは分からないが、婚活サイトなどで出会ったのではなく、職場で出会って交際しているうちに遠距離恋愛になったようだ。

7年も交際している女性が居ながら、婚活サイトで複数の女性をあさるなんて最低の男だ。

咲さんの受けた心の傷を思うと、なんとも言えない気持ちになる。

わずか数時間の間に、彼と築いてきた7年間の信頼が、一気に音を立てて崩れてしまったのだから。

7年も交際している女性にした、彼の仕打ちは許せない。

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