まおです。
少し前にゲス不倫なる言葉が流行りましたが、婚活における複数交際を何と呼べばいいでしょう?
ゲス婚活?ゲス股?適当な言葉が思い浮かびませんが、とにかく私の彼はゲス野郎です。史上最低のゲスの極みです。
ちなみに「彼」と表現していますが、もう彼とは思っていません。
ただ、このブログを読んで下さっている皆様に分かり易いように「彼」と書いているだけです。
3人目の女の存在が浮上した時点で、愛想が尽きました。
女性はマンションから出て行った
あれだけの修羅場にもかかわらず、マンションの住民は誰も様子を見に出てこない。
関わらないのが正解。きっとそう思ったに違いない。無関心な皆さんで助かった。
不幸中の幸いで、隣の世帯は空き部屋だったので、迷惑を掛けずに済んだ。
もしお隣さんが居たら、警察を呼ばれても文句は言えない騒ぎだったから。
私と落ち着きを取り戻した南さんは、散らばったバックの中身を拾い集めた。
彼はスーツケースを起こし、玄関を開け中に入ろうとした。
中に入れてたまるかと思った私が、玄関ドアを手で押さえようとしたその時、中に居た女性が出てきた。
女性はスーツケースを重そうに抱えながら外に出てきてこう言った。
「私は帰りますから、皆さんで、中でお話をして下さい。」
とっさに南さんが「貴方は話さなくていいんですか?」と声を掛けると、女性は「いいです。」ときっぱり断って、エレベーターで降りて行った。
南さんは、とても不満そうだった。
私は、女性の後を追いかけようとした彼を、全力で妨害した。
冗談じゃない。私たちを差し置いて、あの女性の所へ行かせてたまるかである。
南さんも加わり、二人で両手を広げて彼の行く手を遮った。
さすがに突破できないと思ったのであろう。女性の後を追いかけるのを諦めた彼は、その場で私と南さんの尋問を受けることになった。
謝りもしなければ言い訳もしない
「どういうことか説明して!」
「私たちが理解出来る様に、納得のいくように説明して!」
どんなに問いただしても、彼は口を開こうとしない。
「ごめん」でもなければ「すまない」でもない。言い訳さえしないつもりか?
ただ、うつむいて腕時計を気にしているように見えた。
謝る気などないのか?
言い訳することさえ面倒なのか?
私達はそんなに軽く見られているのか?
全く口を開かない彼に、私も南さんも呆れてしまった。
どの位、無言でいたか分からない。
ただ彼がしきりに時計を気にしていた。
イライラした私が「時計ばかり見てないで、何とか言ったらどう?」ときつく問いただすと、彼は、「彼女(旅行に一緒に行った女性)に電話をかけさせて欲しい」と言った。
私と南さんは、同時にキレた!
「私達に事情を説明して謝るのが先でしょ!」
自分たちが後回しにされたと感じた私たちは、再び激怒し、彼を責め始めた。
すると彼が、とんでもない事を白状した。
「彼女(旅行に一緒に行った女性)は、北海道の子で、ここに来るのは今日が初めて。帰ると言っても、土地勘もなくJRの駅の方向さえ分からない。一人では帰れない。」と。
ちょっと、待って下さいよぉ。ここから北海道に帰るって、飛行機を使って丸1日掛かる距離だよ。それもこんな遅い時間に、飛行機はもちろん、新幹線だって走ってないよ。
マンションの周りは街灯も所々にしかない田舎道。カエルの鳴き声が聞こえるような所だ。タクシーだって呼ばなきゃ来ないし、道を尋ねたくても、この時間では人も歩いてないような田舎道だ。
そんな中を、右も左も分からずに、若い女の子が一人で南国リゾート風の露出の多い服で、スーツケース転がしながら歩くって・・・危なすぎる!
既に、彼女が出て行ってから20分はたっただろうか?私も南さんも、電話をかけることを了承するほかなかった。
電話がつながらない
すぐに彼は女性に電話をかけた。
呼び出し音はするが、応答がない。
とにかく女性が出るまで、鳴らし続けるしかない。
全く応答しないので、一旦電話を切る。
私と南さんと彼とで、9階から女性の姿を探すが暗くて分からない。経過した時間から考えて、近くに居るとも思えない。
もう一度、電話をかける・・・電源が切られている。
私達は青くなった。一人歩きは危険だ。もしかしたら思い詰めて早まったことをしちゃうんじゃないか。
とにかく今は、彼女を探さなくては!
深夜の大捜索が始まった。